こんにちは
かめとんぼです。
今回は、木材、金属板の穴あけ&ねじ締めに使う4つの電動工具について、それぞれの特徴・違いとDIYでよくある場面&やりたい作業に最適なタイプの選び方を紹介します。
はじめに
木材などへの「穴あけ・ねじ締め」は、DIYをする上で必須スキルの1つです。
この穴あけ・ねじ締め作業は、電動ドリルや電動ドライバーといった電動工具を使ってすることが多く、これらの工具を使うことでより綺麗に、楽に作業をすることができます。
そんな電動ドリルや電動ドライバーといった穴あけ・ねじ締めに使う電動工具は、実は次の4つの種類があるのを知っていますか?
電動ドライバー
電動ドリル
電動ドリルドライバー
電動インパクトドライバー
これらの4つは似ているようで実は少しずつ特徴が違っており、それぞれ強み、弱みがあります。
それぞれの特徴やどんな場面で使うかの使い分けをマスターして、自分が使いたい場面に合った電動工具選びができれば、穴あけ・ねじ締めがより上手に&得意になり、DIYがより楽しくなります。
逆に、自分がやりたい作業に合っていない工具を使ってしまうと、穴が開けられなかったりねじの山を潰してしまだけではなく、木材を無駄にしてしまったり、ケガをしてしまう心配もあります。
そこでこのブログでは、これらの4つの電動工具のそれぞれの強み、弱みなどの特徴について、個別の記事で詳しく解説してきました。
そして今回は、これらの4つの道具に関する記事を総合して、これらの4つの使い分けという観点で見ていきます。
具体的には、4つの道具について簡単におさらいした後、実際にDIYでよくある場面・やりたい作業でどの工具が最適か、またその理由を見ていきます。
それでは順に見ていきましょう。
穴あけ・ねじ締めに使う4つの電動工具
まず初めに、穴あけ・ねじ締めに使う4つの電動工具について、簡単に確認してみましょう。
これらの4つの電動工具の特徴について、簡単に表にまとめました。
この表をベースに、それぞれの工具について簡単に見ていきます。
電動ドライバー
電動ドライバーは、その名の通りねじを回すためのドライバーが電動になった工具です。
ねじ締めに特化した工具で、4つの中では一番小さく、値段も安いことが強みです。
そのため、DIYを始めたてで最初はあまりお金をかけたくない人や、ポケットや小さな工具箱に入れて手軽にDIYをしたい人におすすめできる工具です。
サイズが小さくトルク(=パワー)が小さいため、長いねじ、太いねじを締め付けることはできませんが、長い&太いねじには電動ドリルドライバーや電動インパクトドライバー、そして短くて細いねじにはこの電動ドライバーと、上手く2台を使い分けている人も多くいます。
この電動ドライバーには、ドライバー型とペン型の2つのタイプがあります。
ドライバー型は、手動のドライバーの中に小さなモーターが入った形をしており、この4つの電動工具タイプの中では一番小さく、低価格です。
使い方も、先端にねじを付けてスイッチを入れるだけと誰でも簡単に使えることから、DIY初心者にもおすすめできます。
ペン型は、ドライバー型より一回り大きく、ホットドッグくらいのサイズです。
上のドライバー型に比べて高いトルク、速いスピードでねじ締めができ、また電池の持ちも長いタイプが多いです。
このタイプは、ペン型とピストル型の2つの形に変形させて使うことができ、自分に合った使いやすい形にして使うことができます。
サイズはドライバー型と比べると一回り大きく、その分重さも重くなっており、DIYでよくねじ締め作業をする人や、仕事でドライバーを使う人が腰袋に入れて使うのにぴったりのタイプです。
電動ドリル
電動ドリルは、木材や金属への穴あけに特化した電動工具です。
ねじ締め機能がないため、電動ドリルドライバーや電動インパクトドライバーに比べると少し小型、軽量で、価格も少し安くなっています。
4つのタイプの中では一番マイナーなタイプで、その分メーカーからのラインナップも少なめです。
その理由は、DIYで穴あけをする場面は「ねじを締めるための下穴を開ける」という場面が一番多く、穴あけ+ねじ締めはセットになっていることが多いため、穴あけしかできない電動ドリルの出番が少ないからです。
そのため、DIYをする人の中では、後から紹介する穴あけ+ねじ締めが両方できる電動ドリルドライバーの方が人気です。
よく間違えられる電動ドリルドライバーとの違いは、ねじ締めができるかどうかです。
この電動ドライバーには、「クラッチ」と呼ばれる機能がついていません。
このクラッチは電動ドリルドライバーについている機能で、ねじを締め込み終わって、ある程度の力がかかるとモーターから先端のビットへ回転力が伝わるのを「止める」機能です。
この電動ドリルにはこのクラッチがないため、ねじ締めをすることができません。
無理にねじを締めようとすると、ねじを最後まで打ち込めてもモーターが止まることがないため、ねじが木材にめり込むように締め込んでいってしまうか、ねじ山が潰れて外せなくなってしまいます。
そのため、この電動ドリルでねじ締めはしないように注意しましょう。
電動ドリルドライバー
この電動ドリルドライバーは、4つの中で唯一、穴あけとねじ締めの両方が1台でできる工具です。
1台で2役ができるため、2台を揃える費用、置き場と比べると圧倒的にコスパがよく、4つの工具の中でいちばんおすすめです。
使える場面は木工やリフォーム、家具の組み立てなどの様々な場面で使うことができ、DIYをするなら1台は持っておきたい工具です。
電動インパクトドライバー
電動インパクトドライバーは、インパクト(衝撃)という名前がついている通り、衝撃を与えながらねじ締めをすることで、長いねじや太いねじを締めることのできる工具です。
工事現場から聞こえる、「ダダダダ」という音は、このインパクトドライバーでねじを締めている音です。
見た目は電動ドリルドライバーとあまり変わりませんが、電動ドリルドライバーより一回り大きく、重くなっています。
電動ドリルや電動ドリルドライバーとの違いは、何と言っても高いトルクです。
電動ドリルや電動ドリルドライバーがモーターの力でねじを締め込むのに対して、このインパクトドライバーはモーターの力+衝撃力でねじを締め込みます。
そのため、全長が50mm以上の長いねじや太さが4mm以上の太いネジを硬い木材に締め込んだり、ホールソーを使って大きな穴を開けることができるため、大工さんなどの仕事道具としても使われます。
DIYで使うかどうかは人によるところが大きく、家の中で使う木工小物や家具の組み立てには少しオーバースペックのため、上の電動ドリルドライバーで十分です。
一方、ウッドデッキを作ったり硬い木材でしっかりした机、棚などを作りたいときにはこの電動インパクトドライバーが必須になってきます。
そのため、自分の作りたいものに合わせて、この電動インパクトドライバーと電動ドリルドライバーを選び分けることが大切です。
場面別最適工具
ここまで、4つの電動工具の特徴について見てきましたが、次は少し見方を変えてDIYでよくある場面・やりたい作業に4つのどの工具が最適かを見ていきます。
ここで見ていくのは、次の4つのよくある場面と、5つのやりたい作業です。
よくある場面
組み立て家具の組み立て・分解
ラジコン・おもちゃの組み立て
棚・小箱作り
ウッドデッキ作り
やりたい作業
ゆっくり確実にねじ締めしたい
ねじをたくさん締めたい
ねじを締める力を調整したい
大きな穴を開けたい
硬い木にねじを打ちたい
それぞれの場面、内容にぴったりな工具について、順に見ていきます。
よくある場面
まずは、DIYでよくある場面にぴったりの工具を見ていきます。
組み立て家具の組み立て・分解
イケアやニトリなどの組み立て家具の組み立て・分解には、電動ドライバーがおすすめです。
理由は、組み立て家具にはあらかじめ下穴が空いているため、下穴を開けるためのドリル機能は不要だからです。
そのため、ねじ締め機能のみをもつ電動ドライバーがぴったりです。
電動ドライバーの中には、ドライバー型とペン型がありますが、合計で10本以上のねじを締めるなら、スピードの早いペン型の電動ドライバーがおすすめです。
ラジコン・おもちゃの組み立て
ラジコンや、おもちゃの組み立てには、電動ドライバーか、場合によっては手動のドライバーがおすすめです。
理由は、上の組み立て家具と同様に、下穴を開ける必要がないため、ドライバー機能のみで十分だからです。
また、ラジコンやおもちゃの組み立てでは時には小さいねじが使われることもあり、この場合は電動ドライバーではなく、手動のドライバーを使うほうがいいです。
この理由は、電動ドライバーのビットは主に+1以上の物が使われるため、ラジコンなどで使われる+0以下の小さいビットはあまり見られないこと、また小さいねじは頭がなめやすく、手で感覚を確かめながら締めることが大切だからです。
棚・小箱作り
DIYでよく作られる、木材を使った棚・小箱などを作る際には、電動ドリルドライバーがおすすめです。
理由は、これらを作るときにねじを打つ際には、下穴あけ→ねじ締めという2つの工程があり、電動ドリルドライバーはこの両方を1台で行うことができるためです。
そのため、工具を購入する費用、置き場所や、使うときに持ち変えることもなくなり、効率よく作業ができます。
ウッドデッキ作り
ウッドデッキ作りや庭のちょっとした物置作りなど、屋外で使う丈夫なものを作るには、インパクトドライバーがおすすめです。
理由は、ウッドデッキ作りなどでは、長く、太いビスを使うことが多く、打ち込むためにパワーが必用だからです。
このインパクトドライバーは回転+衝撃で強いトルク(=パワー)でねじを締め付けることができるため、長く、太いビスを打ち込むことも可能です。
やりたい作業
続いて、DIYでやりたい作業に注目して、どの電動工具を選べば良いかを見ていきます。
ゆっくり確実にねじ締めしたい
ゆっくり確実にねじ締めをしたいときは、電動ドライバーか電動ドリルドライバーがおすすめです。
それぞれをおすすめする理由は少し違っていて、電動ドライバーは小型のため、構造的に速くねじ締めをすることができません。
そのため、結果的にゆっくりとねじ締めをすることができます。
一方、電動ドリルドライバーは速度を調整できるタイプが多く、設定でゆっくりを締める状態にすることができます。
そのため、この電動ドリルドライバーであれば、DIYを始めたての慣れていない時はゆっくりと、慣れてきたら速くしていくということも可能です。
ねじをたくさん締めたい
ねじをたくさん締めたいときは、電動ドリルドライバーがおすすめです。
この理由は、電動ドリルドライバーでは締め付ける速さを速くすることができ、たくさん締めても短い時間で行うことができるからです。
また、電動ドリルドライバーは仕事道具として使われることも多く、重さを感じにくく、疲れにくい構造になるように様々な工夫がされています。
そのため、たくさんのねじ締めをしても疲れにくく、楽に作業することができます。
ねじを締める力を調整したい
ねじを締める力を調節したいときは、電動ドリルドライバーがおすすめです。
ねじを締める力は、「トルク」と呼ばれて、強く締める時は「トルクが高い」、弱く締める時は「トルクが小さい」と表現されます。
電動ドリルドライバーはダイヤルでトルクを調整できるタイプが多く、ねじを締める力を調節することができます。
トルクを調節する場面としては、ねじを木材に打ち込んだ時に、ちょうど木材の面までねじを打ち込んだ時に止まるようにトルクを調節することで、ねじが木材に入り込みすぎることを防ぐことができます。
大きな穴を開けたい
木材などに大きな穴を開けたいときは、インパクトドライバーがおすすめです。
先にも書いたように、インパクトドライバーは回転+衝撃でねじを打ち込むため、大きな穴を開けるためにトルクが必要なときにぴったりです。
インパクトドライバーの先にホールソーと呼ばれる刃を使うことで、木材に大きな穴を開けることができます。
硬い木にねじを打ちたい
ケヤキやクリなどの硬い木にねじを打ち込みたいときは、インパクトドライバーがおすすめです。
上の大きな穴を開ける時と同様、インパクトドライバーはトルクが高いため硬い木材にもビスを打ち込むことができます。
まとめ
今回は、木材、金属板の穴あけ&ねじ締めに使う4つの電動工具について、それぞれの特徴・違いとDIYでよくある場面&やりたい作業に最適なタイプの選び方を紹介しました。
この記事をベースに自分の使い道、やりたい作業に合った工具を選ぶことができたら、それぞれを詳しく解説した記事も参考に、自分に合った1台を探してみて下さい。
このブログでは、電動ドリルやインパクトドライバーについて、DIY初心者にも分かるように徹底的に解説しています。
特に電動ドリル/ドライバーの特徴、使い方のポイントや、様々な悩みの解消法に関しては、一番わかりやすいサイトを目指して日々改良をしています。
その他にも、DIYについての知識やポイント、知って得する情報について紹介していきます。
一緒に学んで、楽しいDIYにしましょう。
かめとんぼ
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