こんにちは
かめとんぼです。
今回は、DIY用木材の3つの製材方法「無垢材・集成材・合板」の特徴と違いについて解説します。
はじめに
木工DIYをする時に誰もが悩むポイントとして、
「どんな種類の木材を使うか」
というポイントがあります。
ホームセンターの木材コーナーを見てみても、木材のサイズ・値段のみが書かれていることが多く、具体的な特徴は書かれていることは少ないです。
そのため、木材選びはサイズと値段(と見た目)だけで決めてしまうことも多くあり、後になってビスが効かなかったり、反ったり縮んでしまうなどの失敗に気づくこともあります。
そのようなことを避けるためにも、ホームセンターで売っている木材にはどんな種類があるのかを知っておくことで、自分の使いたい用途に適してない木材を選んでしまうことを避けられるだけではなく、設計の段階から具体的な見た目、予算のイメージをしやすくなります。
そこで今回は、DIYの木材選びのポイントの1つ、木材の3つの製材方法とその特徴について見ていきます。
木材の種類とは?
「木材の種類」についてネット等で調べてみると分かるのですが、DIY用木材の分類の仕方はいくつかあります。
時にはそれらの分類の仕方が混ざっている事も多く、このことが木材選びを分かりにくくしている原因となっています。
一度、木材の分類の仕方について整理してみると、いわゆる木材の「種類」というときは、次の2つの分け方があります。
樹種・・・スギ、ヒノキといった木材の種類による分け方
製材方法・・・無垢材、集成材、合板といった製材方法による分け方 ←今回紹介
樹種はその通り木の種類のことです。
DIYでよく使われる樹種はこちら↓
一方、製材方法は木をどのような方法で板材や角材にしているかを表しています。
同じ樹種でも、この製材方法によって見た目、値段が大きく異なるため、DIYをする時には製材方法は是非とも知っておきたいポイントです。
例えば同じスギでも、製材方法の異なるスギの無垢材・スギの集成材・スギの合板の3つは、見た目・値段が違うという事です。
木材を魚料理で例えると、樹種がサバ、マグロといった魚の種類、製材方法が刺し身、塩焼きなどの調理方法で、同じサバでも塩焼きやみそ煮でまったく味が変わるようなイメージです。
そして今回はこの分類方法の中で、製材方法について見ていきます。
木材の製材方法
木材の製材方法による分け方には、大きく次の3つの種類があります。
無垢材(ムクザイ)
集成材(シュウセイザイ)
合板(ゴウハン)
ここからはこれらの3つについて、次の5つの観点から見ていきます。
成り立ち(製材方法)
見た目
価格
強度
反り
順に見ていきます。
無垢材(ムクザイ)
成り立ち(製材方法)
無垢材は、後から出てくる集成材や合板のような特殊な加工はせず、木から板状、柱状に切り出した木材です。
大きな板材は「一枚板」とも呼ばれ、テーブルの天板などに使われます。
見た目
無垢材の見た目は集成材のように木の継ぎ目がないため、きれいな木目が特徴的です。
2つとして同じ木目がないことも特徴で、同じ樹種でも木材ごとの個体差があります。
価格
無垢材の中でも特に板材は、集成材、合板に比べて高価です。
その中でもテーブルに使うようなサイズの大きい無垢材では、元となる大きな木が貴重なため非常に高価な値段が付けられます。
また、木目の見た目によって値段が変わることも特徴です。
特に優れた見た目の木目の無垢材は高価な値段が付けられます。
一方、角材は元の材木の大きさにあまり影響を受けないため、集成材と比べてそこまで価格が高くないことも多いです。
強度
継ぎ目がないことから、強度は高いです。
反り
無垢材の弱点は、反り、縮みなどの変形が見られる事です。
棚の側板などの他の部材と接合されている箇所が多い場合は反りが生じにくいですが、机の天板などの一枚の板として使う場合には反りやすいため注意が必要です。
そのためDIYで机を作るときは、ダイニングテーブルなどの見た目を重視するときは集成材、DIYの作業机などの価格を重視するときは合板がおすすめです。
反り・割れなどのない木材の探し方はこちら
集成材(シュウセイザイ)
成り立ち(製材方法)
集成材は、3~5cm程度の角材・板材を繋ぎ合わせて板や柱にした木材です。
製材工程では接着剤を使って張り合わせ、そこに圧力をかけることで強力に繋ぎ合わせています。
見た目
角材、板材を繋ぎ合わせて製材される際に、見た目の悪い節、ヤニ等は取り除かれるため、均一できれいな見た目になっています。
また、木材の継ぎ目はあまり気にならない事が多いです。
一点注意としては、オイルなどの木目を生かす仕上げをする場合、継ぎ目にオイルなどが溜まって目立つ場合があるため、見えにくいところで試してから使うことをおすすめします。
価格
大きな板材の場合でも元となる大きな木は必要ないため、無垢材ほど高価ではないことが特徴です。
そのため、DIYで棚、机などの幅が50cmを超えるようなものを作る場合、価格面で見れば集成材が安価です。
強度
角材、板材を繋ぎ合わせて製材されていますが、一般的なDIYで使う分には強度的に心配になることはまずありません。
一般の住居の柱にも使われるため、強度の心配は無用です。
反り
無垢材では反り、縮みが生じるのに対し、集成材は小さい角材、板材が合わさっていることから、ほとんど反り、縮みが生じません。
そのため、机の天板や棚の側板など、大きく使いたい場面に有効です。
合板(ゴウハン)
成り立ち(製材方法)
合板は、厚さ数ミリの薄い板を何層か重ね合わせて作られた板状の木材です。
重ね合わせる前の一枚一枚の薄い板をベニヤといい、合板のことをベニヤ合板と言うこともあります。
合板は、集成材と同様に接着剤を使って圧力を加えて製材されます。
また、小さい木片を接着したOBSボードや、木の繊維を接合した木質ボードもこの合板に分類されることが多いため、このブログでもこの合板に分類します。
角状に加工されることはほとんどなく、1820mm×910mmの板状のサイズが基本です。
見た目
表面には板の継ぎ目は無く、一見すると無垢材のような見た目となっていることが特徴です。
ただし、合板にはラワンなどの安価な樹種が使われるため、表面は集成材と比べると粗く、手に触れる場所に使う場合は塗装をして使う方が無難です。
板の木口(厚さ)部分は板材が積み重なっている面が見えるため、通常は木口テープと呼ばれる木目状のテープを使って隠すのが一般的です。
価格
価格は無垢材、集成材と比べても一番安いことが多いです。
そのため、板状で特に安い板材を使いたい場合には一番の候補になってきます。
強度
木質ボードを除く合板は強度もあり、重いものを乗せる棚板としても使うことが可能です。
一点注意したい点として、板の木口(厚さ)部分は薄い板が重なる断面になっているため、ビスが効かずにすぐに抜けてしまいます。
そのため、棚板などとして使う場合には、受け木を使ったり、接合金具などを使うなどの注意が必要です。
反り
合板も集成材と同様、薄い板が重なっているため大きな反り、縮みが起きにくい事が特徴です。
そのため、DIYの作業台の天板など大きい板材が必要で、表面の粗さがあまり気にならない場所にはこの合板がおすすめです。
まとめ
今回は、DIY用木材の3つの製材方法「無垢材・集成材・合板」の特徴と違いについて解説しました。
このブログでは、他にもDIYについての知識やポイント、知って得する情報などについて紹介していきます。
一緒に学んで、楽しいDIYにしましょう。
かめとんぼ
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