こんにちは
かめとんぼです
今回は、ドライバーやピンセットを磁石に変化させて金属をくっつけられるようになる便利グッズ、着磁器を紹介します。
着磁器ってなに?
着磁器とは、「こすり合わせると、こすり合わせたものを着磁させる機器」のことです。
ここに出てきた”着磁”とは、磁石のように金属をくっつけさせることです。
つまり着磁器を簡単に言うと、「こすり合わせると、こすり合わせたものを磁石のように金属をくっつけさせる機器」ということになります。
例えば着磁器にドライバーをこすり合わせると、ドライバーが着磁、すなわち磁力を持ち、ビスなどの金属部品をくっつけることができます。
また着磁器には脱磁ができるものも多く、脱磁をすると金属部品にくっつかなくなります。
着磁器の見た目・使い方
着磁器は色々なメーカーから販売されていますが、代表的な形のもので使い方を紹介します。
と言っても、どのメーカーからでている着磁器もだいたい同じような形をしています。
四角くて穴が2個空いている形です。
穴は片方が着磁、もう片方が脱磁になっており、穴に工具を入れて擦ると着磁or脱磁ができます。
着磁器を使うとどう便利になるのか
着磁器を使うとDIYがどう便利になるのか、いくつかの例を出して説明します。
1.ドライバーでビスを打つとき
ドライバーで木材にビスを打つ場合を考えてみましょう。
もし、ビスがドライバーにくっつかない場合、ドライバーが予期せぬ方向に動いてしまうと、ドライバーとビスが外れてしまいます。
外れたビスは木材の上を転がったり、場合によっては床に落ちてしまいます。
ビスの数が限られていて1つも無くせない状況や、そうでなくてもビスを床に落としたままにすると踏んでケガをする恐れもあり、できるだけ避けたいものです。
こうなってしまう事を防ぐために、着磁器を使用します。
ドライバーでビスを打つ際には、あらかじめドライバーに着磁器を使いうことでドライバーを着磁、すなわち磁石にしておきます。
こうすることで、ドライバーが予期せぬ方向に動いてしまってもビスが離れることなくついてきてくれます。
こうなるとビスを落とす心配は非常に少なくなり、踏んでケガをする心配も不要です。
2.ドライバーでビスを外すとき
1.のビスを打つ場合と同様に、ビスを外す時も着磁器は有効です。
ビスを外すとき、
どこまで回すとビスがとれるのか
というのは、案外分かりにくいものです。
ある程度回した後にビスを引っ張ってもとれず、もう少し回すとすぐにポロっと取れる というのは、DIYをする際にはよくある事です。
こうやってビスが取れた時、着磁器を使っていると取れたビスはドライバーにくっついてきます。
着磁器をつかっていない場合は板の上に転がるか、場合によっては床に落ちることとなり、前述したように無くしたり踏んだりする危険性が出てきます。
こうならないためにも、着磁器を使って確実にドライバーにくっつくようにしておきたいです。
3.砂鉄がついてしまったとき
元から磁力を持っている物や着磁した工具を地面に置くと、砂が工具にくっついてしまいます。
正確に言うと、砂の中の砂鉄が工具にくっつきます。
この砂鉄が意外と厄介で、手でこすっても全部は取り切れず、また水で洗い流しても取りきれず、小さいのに厄介な存在です。
そこで、着磁器の脱磁機能を使います。
脱磁をすることで、あんなに取れずに厄介だった砂鉄を簡単にとることができます。
4.番外編 狭い場所のクリップやホッチキスを取るとき
これはあまりDIYとは関係のない番外編ですが、着磁器は普段の生活でも役に立つ場合があります。
机と壁の間や、冷蔵庫と壁の間などにクリップやマグネットなどの小物を落としてしまう事がありますね。
もし落とした物が金属の場合、この着磁器を使って拾うことができるかも知れません。
家の中にある金属の棒(・・・これを探すのが一番大変かもしれませんが・・・)の先に着磁器を使って着磁させることで、マジックハンドのように落としたものを拾うことができます。
隙間に落としてしまったものをどうしても取りたい場合などには、金属のハンガーを伸ばしたり、床のコロコロの柄を使うなどして先端が金属の棒を用意して、着磁器を使って拾ってみましょう。
着磁・脱磁の原理
では、着磁・脱磁がどのように起きているのか、その原理について説明します。
中学校の理科で習うような内容ですが、興味の無い方は飛ばしてもらっても構いません。
着磁・脱磁の原理の前に、ある金属が磁石になるかどうかがどのように決まるかを説明します。
磁石には、N極・S極があるというのは皆さんご存知だと思います。
実は全ての金属は、原子というマクロな(=小さい)見方で見ると、必ずN極・S極を持っています。
ある金属が磁石になるかどうかがどのように決まっているかと言うと、その原子レベルのN極・S極が、金属全体で揃っているかどうかで決まります。
全体でN極・S極が揃っている場合、金属は磁石となりN極・S極を持ちます。
全体でN極・S極が揃っていない場合、金属は磁石とはなりません。
これが、金属が磁石になるかどうかの原理です。
このことをベースに、着磁・脱磁の原理を考えてみましょう。
着磁をするためには、金属の中の原子全体のN極・S極を揃えればよいということになります。
N極・S極は、強い磁界(=磁石の周りの空間)がある所ではその向きに揃うという性質があります。
よって、「金属を強い磁界の中に入れて、原子レベルのN極・S極全体を揃える」
というのが、着磁の原理です。
着磁器もこの原理を使っています。
着磁器の着磁の穴の中には強い磁界があり、原子のN極・S極を揃えようとする力がはたらいています。
また、脱磁は金属全体のN極・S極をばらばらに向けてやればいいということになります。
そのため、「金属を、N極・S極がばらばらの空間の中に入れて、原子レベルのN極・S極の向きをバラバラにする」
というのが、脱磁の原理です。
着磁器の脱磁の穴の中はN極・S極がばらばらの空間になっており、原子のN極・S極をバラバラにしようとする力がはたらいています。
おすすめの着磁器
着磁器の働きやメリットを紹介してきましたが、ここでは簡単に、おすすめの着磁器を紹介します。
かめとんぼがオススメする着磁器は、トネ(TONE) 社製のマグネタイザー MGT1です。
工具で有名なTONE製の着磁器で、着磁力、脱磁力共に間違いありません。
工具箱の中に一つ入れておきたい、オススメの便利グッズです。
まとめ
今回は、着磁器について解説してきました。
初めは着磁器について知らなかった方にも、この道具の便利さが伝わったら嬉しいです。
DIYには、この着磁器のように知っているか知らないかでDIYの効率や楽さが変わるものもあり、奥が深い世界です。
このブログでは、工具にまつわる内容以外にも、DIYに関する知識、情報を発信していきます。
一緒に学んで、楽しいDIYにしましょう
かめとんぼ
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