こんにちは
かめとんぼです。
今回は、インパクトドライバーに丸軸のビットを取り付ける方法について解説します。
はじめに
DIYでよく使われる電動工具に、穴あけ・ねじ締めで使われるインパクトドライバーや電動ドリルドライバーがあります。
近年はDIYの人気も相まって、初心者用のインパクトドライバーなども数多く発売されており、これらの電動工具はDIYでも身近な存在となっています。
そんな電動ドライバーなどを使う上で知っておきたい部品の1つに、「ビット」があります。
ビットには、ねじを締めるためのドライバービットや、穴を開けるためのドリルビットなどのたくさんのタイプがあり、このビット選びは初心者にはハードルが高く、多くのDIY初心者を悩ませてきました。
そこでこのブログでは、このビットの種類や使い分について、系統的にまとめています。
その中で今回は、ビットの中でも軸が円形の「丸軸」と呼ばれるビットを、インパクトドライバーに取り付ける方法について解説します。
インパクトドライバーは、本来は軸が六角形の「六角軸」のビットしか取り付かないですが、ここで紹介する方法を使えば丸軸のビットをインパクトドライバーに取り付けることが可能です。
丸軸のドリルビットには、径が0.1mm単位で揃っているといった特徴があり、ここで紹介する方法を使えば、インパクトドライバーで0.1mm単位の径で穴を開けることができるようになります。
そこでこの記事では、具体的にはビットの軸の2つのタイプと、ドリル本体のビット取り付け部の2つのタイプについて説明し、それぞれの組み合わせが使えるか、使えないかについて解説します。
そしてその後、今回の本題の「インパクトドライバーに丸軸のビットを取り付ける方法」について解説します。
それでは順に見ていきます。
ビットの軸の形
まずは基本知識として、丸軸、六角軸といったビットの軸の形と、そのビットを取り付ける、工具側のビット取付部(チャック)の形のタイプについて見ていきます。
上の「はじめに」のところで、
丸軸のビットはインパクトドライバーに取り付けられないの?
ビットには取り付けられるタイプ・取り付けられないタイプがあるの?
と思った人はこここらの解説を見て、ビットとチャックのそれぞれ2つのタイプと、それぞれが取り付くか、取り付かないかについて見ていきましょう。
この章を読めば、今までなんとなくもやもやしていた、ビットとチャックの組み合わせについて理解ができるはずです。
それではまずは、ビットの軸の2つのタイプについて見ていきます。
丸軸
丸軸は、ビットの断面が円形をしているビットです。
ドリルビットに多い形で、逆にドライバービットで見ることはありません。
六角軸
六角軸は、ビットの断面が六角形をしているビットです。
ドライバービットに多い形ですが、ドリルビットでも見られます。
チャックの形
続いて、上で見てきたビットを工具に取り付けるときの、工具側のビット取り付け部分のタイプについて見ていきます。
このビット取り付け部分を「チャック」と呼ぶため、ここからはチャックという言葉を使って説明していきます。
このチャックには、ドリルチャックとスリーブの2つのタイプがあり、それぞれ取り付いている工具の種類が異なります。
この2つのチャックについて、簡単に見ていきます。
ドリルチャック
まずは、ドリルチャックについて見ていきます。
ドリルチャックは、ナットを締めるようにしてビットを固定するタイプのビット取り付け方法です。
ドリルチャックの真ん中にはビットを差し込むための穴が開いており、ビットを固定するためには、まずその穴にビットを差し込みます。
そして、ドリルチャックの先端の回転部分をクルクルと回すことで、ビットを入れた穴が段々と小さくなっていき、ある程度締まるとビットを固定することができます。
外すときは逆に、回転部分を逆に回すと穴が広がっていき、ビットを外すことができます。
このドリルチャックは感覚的にとても分かりやすい構造をしており、時間が経っても使い方を忘れてしまう心配が少ないです。
DIYで使われる電動工具では、ドリルチャックがついているのはこの2つの工具です。
電動ドリルドライバー
電動ドリル
名前にドリルと入っているように、穴あけができることが特徴の電動工具です。
これらとよく間違えられる電動工具で、電動インパクトドライバーがありますが、インパクトドライバーは下のスリーブ方式をとっています。
スリーブ
続いて、2つのタイプのうちのもう片方、スリーブについて見ていきましょう。
スリーブは、バネの力でビットをカチッと固定するタイプのビット固定方法です。
スリーブは、一番先端の部分を掴んで引っ張ることができ、離すとバネの力で元の位置に戻ります。
ビットを取り付けたいときは、この先端部分を引っ張った状態で、スリーブの真ん中にある六角形の穴にビットを入れます。
そして引っ張っていたスリーブを離すと、スリーブはばねの力で元の位置に戻り、そのバネの力でビットは固定されます。
外すときは逆に、スリーブを引っ張り出して、その状態でビットを引っ張ると外すことができます。
始めは取り付け、取り外しにコツがいりますが、慣れてしまえば非常に簡単に、素早くビットの交換ができる取り付け方法です。
DIYで使われる電動工具で、スリーブがついているのはこの2つの工具です。
インパクトドライバー
電動ドライバー
どちらもねじを回すのが得意な電動工具です。
この理由は、スリーブは六角形の穴が空いており、この穴に六角軸のビットを入れるため、回転してもビットが空回りしにくく、高いトルク(=パワー)でねじ締めをすることができるからです。
それぞれのチャックに取り付けられるビットの軸の形
ここまで、2つのビットの軸の形と、2つのチャックの形を見てきました。
ビットのチャックの組み合わせは、ビット2通り × チャック2通り = 4通りの組み合わせがあり、このことがビット選びを非常に複雑にしています。
加えて、チャックのタイプに対して、取り付けられる軸の形と、取り付けられない軸の形があり、非常にややこしくなっています。
そこでここでは、4通りの組み合わせが、取り付けられるか取り付けられないかを見ていきます。
先に結論から言うと、下の表にあるように取り付けられるかどうかが分かれています。
この表をベースに、それぞれ見ていきます。
ドリルチャックに取り付けられるビット
ドリルチャックに使えるのは、丸軸、六角軸の両方のタイプになります。
ドリルチャックは、ビットを固定する穴が大きくなったり小さくなったり、自由に調整することができるため、丸軸、六角軸のどちらのタイプが来ても穴のサイズを調節して使うことができます。
そのため、自分が持っているのが電動ドリルドライバーなどのドリルチャックがついた電動工具なら、ビットを探す時は、丸軸でも六角軸でもどちらのタイプのビットでもOKということになります。
スリーブに取り付けられるビット
スリーブに使えるビットは、六角軸のビットのみになります。
スリーブは、六角形の穴が空いており、丸軸のビットを入れても固定することができません。
ドリルチャックでは穴が小さくなって固定ができましたが、スリーブはビットを取り付ける時にも穴のサイズは変化しないため、丸軸のビットはどうやっても固定することが出来ません。
そのため、インパクトドライバーなどのスリーブがついている工具で使うビットを購入するときは、六角軸のビットであることに注意して探す必要があります。
スリーブに丸軸を取り付けたい場面
このように、ビット2通り × チャック2通り = 4通りの組み合わせの中で、スリーブに丸軸のビットを取り付けることのみができないことが分かりました。
しかし実際にDIYをする中では、スリーブ(インパクトドライバーなど)に丸軸のビットを取り付けたい場面も多々あります。
例えば、丸軸は0.1mm刻みの細かい間隔の径が販売されているのに対して、六角軸では0.5mm刻みの大きい間隔の径が販売されていることが多いため、丸軸を使った方が開けたい穴のサイズに合ったビットを探すことができます。
また、インパクトドライバーを持っているのに丸軸のビットセットを買ってしまった場合や、ほしいビットが丸軸タイプのみの場合など、DIYをする中ではスリーブに丸軸を取り付けたい場面があることは確かです。
こういった場面では、六角軸のビットを使って細かい径のサイズを諦めたり、六角軸のビットを改めて購入するといった方法もありますが、スリーブをドリルチャックに変換するアタッチメントを使うのも1つの手です。
そこでここでは、スリーブに丸軸を取り付けるためのアタッチメントについて紹介します。
スリーブに丸軸を取り付ける方法
インパクトドライバーなどのスリーブタイプに、丸軸のビットを取り付けたい場合は、スリーブを六角軸に変換するためのアタッチメントを使うのがおすすめです。
このアタッチメントは、根本が六角軸、先端がドリルチャックになっており、インパクトドライバーなどのスリーブ式の工具に取り付けて使います。
根元の六角軸をインパクトドライバーなどのスリーブに取り付けて、先端のドリルチャックに丸軸ビットを取り付ければ、インパクトドライバーなどのスリーブ式の工具でも、丸軸のドリルビットなどを使用することができます。
実際にかめとんぼも、インパクトドライバーにこのアタッチメントを取り付けて丸軸のドリルビットを使っていました。
アタッチメントを取り付けると、先端が大きくなって見た目が少し不格好になってしまいますが、機能的には十分実用的な、知る人ぞ知る道具です。
アタッチメントの注意点
このアタッチメントを使う時に注意したいことは、アタッチメントを取り付けると工具の重心が先端に移動し、使う時、置く時に不安定になってしまうことです。
特に、アタッチメントが付いた状態でいつものように床に工具を置くと、ビットのついた先端が重く倒れてしまいます。
この時、ドリルビットなどがついていると倒れた先の床などに傷が出来てしまうことが多いです。
そのため、このアタッチメントを付けた時は、電動工具を置く時は寝かせるように倒して床に置くように注意しましょう。
まとめ
今回は、インパクトドライバーに丸軸のビットを取り付ける方法について解説しました。
ビットとチャックがいろいろなタイプがあることや、取りつくタイプ、取りつかないタイプがあることを知らなかった人も多いかと思います。
ぜひ、このブログを通じて、DIYのポイント・わからないことについて学んでいってほしいと思います。
このブログでは、電動ドリルやインパクトドライバーについて、DIY初心者にも分かるように徹底的に解説しています。
特に電動ドリル/ドライバーの特徴、使い方のポイントや、様々な悩みの解消法に関しては、一番わかりやすいサイトを目指して日々改良をしています。
その他にも、DIYについての知識やポイント、知って得する情報について紹介していきます。
一緒に学んで、楽しいDIYにしましょう。
かめとんぼ
コメント